魂に宿る美しさ

 時々、美しい魂のことを考える。美しい魂とは何か。否が応でも認めざるを得ない美しさとは。そんなことを思い浮かべながら、自分を取り巻く流れに戸惑い続けている日々。

 瞬間の美しさに出会えたとき、ソコに持てる限りの感情を注ぐ。瞬間が過ぎた後は、空間を埋める努力をする。自己の世界は驚くほどだだっ広く、空気の音が聞き分けられる程に無音だったりもする。

 イメージを構築する。日々、構築し続ける。その時に必要な種を蒔く。ワルツのように穏やかなモノが良い。

 世界は感情で動いていると気づいたから、あらゆるところに美しい魂の存在を探しに行くのかもしれない。

 窓を開けて、風を入れて、足音の響きを堪能して、嫌いな感情が召されることをそっと祈る。美しい魂が訊ねてくるその瞬間を待ちわびながら。