点が線を生み出すとき

自身と向き合うとはどういうことなのか。人との対話を通して改めて考える。

 偶然とか運命とか、そんな、脈を引き千切る言葉で死なせてしまうのではなく、もっと人肌を感じる言葉。何度デッサンを重ねても届かないと知りつつも、鉛筆を走らせずにはいられないような言葉。搾り出してようやく、自然に回帰されるような言葉。

 そんな言葉の生の営み。そんな自身の生の営み。

 一人の人間として生きていく。それは、空間に他者がいることで初めて成り立つ公式。

 脈を引き千切りたくなるような言葉は嫉妬から生まれ、何度もデッサンを重ねてしまう。嫉妬の中で自身を搾りきることによってようやく生まれる自然体という原点。その工程にある人肌の温度。

 そんな工程が自身と向き合うことで、苦しみにちょっとしたエスと楽しみを感じてしまう心が自身だったりするのだろう。

 だからこそ、本を読む。音楽を聴く。好きな人と一緒に時を過ごす。

 自身を取り巻く環境の全てが、向き合ってきた自身への答えであり、更なる自身への追求を即す大切なもの、大切な人だから。

 点が線となる。それはきっと、星が星座を描くのと同じこと。とてもロマンに溢れていて、とても遠い。想像力が喜び始めると同時に、決して届かないことに何かしらの温もりを抱く瞬間。

 そんな温度を感じられる現在に、感謝と未来を頂く。旅は終わらない。