約束

人と接することはいくつかの約束事を設けるということ。約束とは互いがそれを理解し実行することで初めて成り立つものだと思います。それが成り立つ間柄はとても平和に思えますが、約束が成り立たなくなった時、その人との関係は少しずつ変化が見られるようになってきます。

先ず、約束破棄となると対等だった関係に上下関係が混入してくる。今まで対等だっただけに、その上下関係は相当に辛いものがある。辛いと言うのはつまり、ギクシャクした信頼関係になってくるということ。そしてそれを望んでいるわけではないということ。

この上下関係を打開するには「赦し」というものが必要となってくる。赦しを下すまでは上下関係が継続しているが、その後は徐々に対等な関係を回復する方向へと向かう。しかし、再び同じような状況に遭遇すると、次の回復は非常に難しい。それは破った方が信頼を取り戻す努力よりも、破られた方が赦すことへの負荷が大きい。

この信頼関係を修正したいのならば、破られた側に課せられるものを、破った側の人間も理解することが重要になってくる。破られた側はどのタイミングで赦しを出すべきか。

約束事の諸刃は凄く矛盾に満ちている。